初めてQUEENを聞いたのは小学生の時でそれは母がJEWELSというベストアルバムを買ってきたからだ。車社会で育つとは親のお気に入りのCDを毎日のように車の中で聞かされて育つということであり私の場合それはABBAでありユーミンだった。
初めて聞いたQUEENを母が好きな歌なのだから良い歌なのだろうと漠然と受け入れ、耳で聞いたままに「あいわずぼんとぅーらびゅ」と歌ってはいたものの英語を習う前で当然歌詞は1ミリも理解していなかった。理解していなかったがキラー・クイーンが気に入ったのは何となく覚えている。きっと「ロンドン」や「パリ」にはこの曲のように品と色気を兼ね備えた物憂げな美女がいて紳士の耳元で「モエエシャンドン」とささやいたりしているのだと想像をめぐらせ憧れをふくらませたものだ。
私のQUEENに関する知識は上述の通りであり映画のボヘミアン・ラプソディがヒットした時も観に行きたいな〜と思いつつ結局なぜか観に行かない程度の距離感に留まったままJEWELSの発売から16年が過ぎた。
だが、おととい、突然あるフレーズを思い出した。
さんばーでぃさんばーでぃさんばーでぃさんばーでぃえーにばーりふぁーんみーーー
(間)
さんばでぃるろーーーーーーーーーーーー
このうろおぼえの英語らしきものはきっとQUEENの曲にちがいない。アマゾンミュージックでJEWELSを検索する(私が知っているQUEENの曲は絶対にJEWELSの収録曲なので)。
Somebody To Love
「さんばでぃるろー」に該当しうる文字列を発見した。再生してみる。
えっっっっっっ
めちゃくちゃ良い曲
めちゃくちゃ歌うまい
あと
歌詞が最高
QUEEN、スゲ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「QUEENの曲が良い」というのは砂糖が甘いレベルで自明であり社会通念であり何を今更と笑われそうだが、私は曲の良さに感動するとともに曲の良さがわかるようになった自分にも同じくらい感動したのだ。9歳から25歳にいたるまでの16年間に、非凡な音楽に非凡さを感じ、なおかつ外国語の歌詞を理解し共感するだけの経験と能力を身に付けたという事実がフレディ・マーキュリーの圧倒的声量と共に私を祝福する。脳が成長している…!
そう考えると16年ってすごいな…
まああと100年経ったら絶対死んでるんだけど…
以上です。